2007年7月2日

指定部品とは?

身障者用の自動車改造のご相談をいただく中で、「管轄の陸運局への届け出は必要ですか?」という質問をいただくことが多いため、「指定する自動車部品」(以下「指定部品」という)について少しご説明させていただきます。


指定部品の概要

指定部品とは、車を購入後に交換、または装着することにより、車検証記載の項目に変更があった場合でも、条件次第で構造変更を必要としないアフターパーツ(後付部品)の総称です。



指定部品の説明 ~自動車検査独立行政法人:よくある質問(FAQ)より~

指定部品とは、自動車使用者の嗜好により、追加、変更等をする蓋然性が高く、安全の確保、公害の防止上支障がないものとされている自動車部品として、「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取扱いについて(依命通達)」(平成7年11月16日付け運輸省自動車交通局長通達自技第234号・自整第262号)に規定されており、この部品をボルトや接着剤などで装着する場合は、自動車検査証の記載事項の変更手続を行わなくても良いとされています。

ただし、「指定部品」であっても、これらの自動車部品を装着した自動車は、「道路運送車両の保安基準」に適合するものでなければなりません。



実施時期

使用過程における自動車について、軽微な変更となる自動車部品の取り付けについては、構造等変更に係わる諸手続きを簡素化し、平成7年11月22日から実施されました。



軽微な変更とは

1.自動車部品を装着したときに寸法(長さ、幅及び高さ)及び車両重量が一定範囲内である場合

長さ
高さ
車両重量
小型自動車
軽自動車
±3cm
±2cm
±4cm
±50kg
普通自動車
大型特殊自動車
±3cm
±2cm
±4cm
±100kg

2.指定部品を溶接またはリベット以外の取り付け方法により装着した場合

などが該当し、この場合には、諸手続きが不要となります。

なお、これらの軽微な変更となる自動車部品を装着した状態においても、道路運送車両の保安基準に適合していることが必要であり、これはユーザーの責任において管理していただくこととなります。

また、新規検査又は予備検査においては、検査時の状態で自動車の諸元を決定する従来どおりの取扱いとなります。



主な指定部品の例 

○ 機能的部品
○ アクセサリー的部品
 身体障害者用操作装置
 エア・バッグ
 けん引用トレーラ・ヒッチ
 ショック・アブソーバ
 ストラット式ショック・アブソーバ  
 マフラー、排気管
 タイヤ、タイヤ・ホイール 等
 ルーフ・ラック、キャリア
 エア・スポイラ、エア・ダム
 グリル・ガード、ドア・プロテクタ
 オーディオ類、ナビゲーションシステム
 アンテナ、ラダー、トウバー 等
 ※これらは指定部品の一例(抜粋)となります



自動車分解整備について(補足)

自動車の“分解整備”を行う際には道路運送車両法で定められた自動車分解整備事業者(認証工場や指定工業の類)で行う必要がありますが、その“分解整備”は道路運送車両法施行規則第3条にある「分解整備の定義」に該当するものを意味します。

ここでいう「指定部品」の多くはその分解整備の定義には抵触しないものが多く、それ即ち自動車分解整備事業者に車両を持ち込まずに自動車への取付け等を行ってよいものとも解釈されるのです。

とは言え、タイヤ交換やオーディオ取付け程度であれば最低限の知識と技術を保有した者であれば問題無いかもしれませんが、ショック・アブソーバーや身障者用操作装置のような自動車の走行や運転に重要に作用するものは如何なものでしょうか?

但し、残念ながら身障者用操作装置に限って言えば、自動車ディーラーや整備工場では日頃扱うことが少ないため容易には取付けてはもらえません。

一部の装置メーカー等が自社基準で研修制度(資格制度)を導入し指定店制度等を実施してはいるものの、本来であれば国でしっかりとした根拠に基づいた一定基準や資格制度を導入していただけるのが安心かもしれません。

もしくは、ユーザー様には余計な金銭負担となってしまいますが・・・身体障害者用操作装置に関しては、曖昧な指定部品という括りではなく、自動車分解整備事業者での取付けに限定するとか、改造後には(平成7年以前と同様に)持ち込み検査を義務付ける等という方が、曖昧なこの業界にとって良いのかもしれません。



参考資料

自動車検査独立行政法人:よくある質問(FAQ)
国土交通省HP 構造装置の軽微な変更時の取扱いについて
道路運送車両の保安基準
自動車:道路運送車両の保安基準(H24.7.26現在) - 国土交通省
分解整備の種類と作業の範囲 - 認証基準など
・全図解 自動車の検査基準 2006年改正版


まとめ

以上のような経緯と情報から、現時点で身体障害者用操作装置に関しては「指定部品」の概念通り、その取付後に保安基準を満たしていれば、管轄陸運支局等への持ち込み検査や構造変更検査には不必要という結論となります。

但し、この道路運送車両の保安基準というもの詳細を確認しても身体障害者用操作装置を装着した後の保安基準の具体的な見解というものはどこにも見当たりません、、、

欧米であれば、USA(S.A.E/J1903) 、CANADA(C.S.A/3-Z323.1.2)などでHandControl(手動運転装置等)の安全基準(代表14項目など)が規定されており、装置メーカーもそれらの安全基準に基づき設計製作されており取付等の基準も明確になっています。

加えて北米に設立されている NMEDA(NATIONAL MOBILITY EQUIPMENT DEALERS ASSOSIATION)やNHTSA(NATIONAL HIGHWAY TRAFIQ SAFETY ADMINISTRATION)などといった政府機関承認の製造者製品として流通しているという、まさにユーザーの安心安全を法的な根拠に基いて再優先に考えるという環境が整っているようです。

これからの時代は、指定部品だからとか、うちは長年やっているから大丈夫などといった自己的見解ではなく、国としてしっかりとした安全基準や統一見解を設けていただくことを切に願っております。。。



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