2014年5月29日

アシストグリップ取付の模様を赤裸々に公開!

よく皆さまから 「福祉車両の改造で一番多いのはどんな改造ですか?」 と尋ねられますが・・・

即答で 「アシストグリップ です!」 とお答えしています。

そこで今日は、その “アシストグリップ” と呼ばれる “小さな手すり” を取付する作業を赤裸々に公開!させていただきます(笑)

実はこのアシストグリップは、完成してしまうと 「ふ~ん・・・(コメント無し)」という一見何の変哲もない作業のように見受けられてしまいます (T_T)

それもそのはず、確かにこのようなグリップは車によっては最初から付いているものも多く、もし付いていない車にお乗りの方でも、それをあまり必要としない方には、さしも気に留めないという代物だからかも知れません、、、


今回ご相談をいただいたお客様は、新車を購入し手動運転装置までディーラー様で付けてもらっていたにもかかわらず、アシストグリップが装着されていなかったとのことで、車椅子から運転座席への乗り降りに不便を感じてご依頼をいただきました。

イフでは、このアシストグリップのご相談をいただいた際、数種類の異なるタイプのアシストグリップ部品を用意し、お客様がもっとも使い勝手のよい形状やその取付位置を打ち合わせさせていただいた上で、実際の作業に取り掛かります。

この位置が、数センチ変わるだけで、アシストグリップに頼って乗降車する方にとっては、使い勝手が大きく変わってくるため、そこは慎重に行い、車側の都合に合わせて取付するのではなく、使われるご本人様の体に合わせるという、当たり前のことをさせていただいている次第です。

今回のお客様は “コの字型” のタイプのアシストグリップを、少し上気味の且つ手前寄りで装着することが決まりました(^^)
※写真に小さく写っている点とマスキングテープが取付位置の目印です。

まずは、自動車用語で「Aピラー」と呼ばれる、フロントガラス横の内装トリムを取外します。
一昔前の車は、この部分が元々剥き出しだったり、カバーで覆われていてもシンプルな構造でしたが、最近の車はこのように複雑な形をしています。

※ちなみに、ここにエアバッグが装着されている車は、この部分へのアシストグリップ後付装着は出来ませんので悪しからずです、、、

穴あけ作業をするにあたり、運転席まわりをしっかり養生し、切りくずなどが飛散しないように配慮します。

途中の細かい位置決めを経て、穴あけ作業スタート!

最も強度の取れる平面部分を選び、最初に小さい穴をあけてからステップドリルなどで徐々に目的のサイズに拡大したりします。

下穴を綺麗に穴をあけた後は、ナッターでポップナット(通称:エビナット)を打ち込みます。

いろいろなナッター工具が揃っていますが、今回は狭い場所へのアクセスなので、小型のハンディータイプを活用しました♪

ポップナット(通称:エビナット)が打ち込まれた状態です。

お次は分厚い鉄材を切り出して、先ほどの仕込んだポップナットの位置に合わせてボスを仮付し、車体側ピラー部分と内装トリムの角度を微調整していきます。

製作途中のベース部を仮付した状態です。

同時進行で内装トリムの内側を削ってゆきます。

ご覧の通り、最近の自動車の内装は “クラッシャブル構造” といって、一定の空間を設けるなどして、万が一その部分に強い衝撃が加わった場合にその衝撃を和らげるという作りになっているので、このような隙間のある作りになっているのです。

内装トリムを加工しながら、お次はアシストグリップ本体を付けるためのボスを旋盤で削りだして製作していきます。

一枚のゴツイ鋼板に、ピラー部分への留め部と、アシストグリップを取り付けるための部分を全て溶接して取付完了!

最後の仕上げに周囲の角落としをして仕上げてゆきます。

完成したベース部分は、このようにウレタン焼付け塗装を施します。

隠れて見えなくなる部分だけに、カラカラスプレーでも充分かも知れませんが、湿気などの影響で錆が出てしまうようなことは避けたいので、しっかり最終処理を行います♪

アシストグリップ装着ベース部の取付完了~~~!
かなり頑丈な土台にて、体重○○kgの内藤がぶら下がってもびくともしません!
このようにしっかりと製作したベース部分も・・・


加工済みの内装トリムを装着してしまうと、見えなくなってしまいます。。。(T_T)

最後にアシストグリップのネジ部分の蓋をして、全ての作業が完了です!

お客様と打ち合わせをして決定した位置に、寸分違わずアシストグリップ装着完了♪

今回のお客様は車いすと運転座席の移乗動作に活用する手すり(アシストグリップ)ですので、 充分過ぎるほど強度を確保しましたが、ケースによってはもう少しシンプルな方法を取る場合もあります。

また、アシストグリップの部材も何でもよい訳ではなく、ネジの部分に鉄芯の入ったものを採用していますので、安心です。


いかがでしたか?

今回の事例は運転席側のAピラー部分でしたが、助手席や後部座席、はたまた屋根の部分等など、いろいろなところにアシストグリップや手すりを日常的に取付させていただいておりますので、「この辺に こんな手すりが欲しいんだけど。。。」といったご要望をお聞かせ下さい。

この記事は参考になりましたか? 良かったよ!という方は「いいね!」や「シェア」してくださると嬉しいです♪


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...